不動産売却のこと

2022/08/15

不動産売却時の税金について学び賢く売ろう

不動産を売却する際、どんな税金がいくらかかるのかをご存じですか?

売却益がそれなりに出ると納税額も跳ね上がります。

しかし、売却前に把握し適切な制度を利用することで何千万円という売却益が控除対象となり大きな節税を期待できる可能性があります。

今回は、売却後に届く納税通知を見て慌ててしまわないよう、不動産を売却する際に発生する税金と節税についてご紹介します。

節税を促す様々な特例について学び、賢く売却益を残していきましょう。

 

1.不動産売却にかかる税金とは?

 

売却時に発生する税金には、不動産所得税、印紙税、消費税、登録免許税があります。一つずつ見ていきます。

 

【譲渡所得税】

 

はじめに、不動産売却時にかかる税金のなかで最も高額な譲渡所得税について紹介します。

 

例えば、6000万円で取得した不動産が9000万円で売れた場合、差額分の3000万円から経費を引いた額が売主の儲けになります。儲けた分は譲渡所得(課税対象)となり、必ず譲渡所得税という税金が発生します。

 

取得費用は不動産を購入した時の購入代金、仲介手数料、税金、購入時の増改築費(リフォーム)などで、経費は不動産売却時に業者に支払った仲介手数料、売主が負担した印紙税、建物の取り壊し費用などです。

 

譲渡所得税の税率は、所得税15%と住民税5%を併せた20%です。

 

本来、所得税と住民税は納税者の所得に応じて様々な税率が設けられていますが、不動産売却によって得た利益(譲渡所得)の場合は固定になります。どれほど譲渡所得の金額が大きくなったとしても所得税15%と住民税5%の併せて20%です。

 

それに加え、2037年までは所得税の税率に東日本大震災の復興財源に充てられる復興特別支援税2.1%も課されるので、

 

所得税15%+復興特別所得税0.315%(15%×2.1%)+住民税5%

 

ということで、譲渡所得税の税率は厳密には20.315%となります。



ただし、ここで大きな注意点があります。

 

売却タイミングによっては、譲渡所得税が20.315%にならないケースもあります。

 

不動産の所有期間が5年未満だった場合です。その税率はなんと約40%!

 

所得税30%+復興特別支援税0.63%(30%×2.1%)+住民税9%

 

譲渡所得税の税率は39.63%まで増加します。

 

これは土地を買って短期間で転売し利益を得るのを防ぐために設けられた施策です。

 

なるべく迅速に売りたいと思って所有期間5年以内に売却してしまうと、譲渡所得税が約40%にまで上がりかえって損した!という事態もあり得ますので売却のタイミングは気をつけましょう。

 

【印紙税】

 

印紙税は不動産の売買に関する契約書や領収書に対して発生する税金です。住宅売却の際に結ぶ売買契約書は課税文書となり、税金=印紙税が発生します。印紙税の額は課税文書に記載された金額をもとに算出されます。

 

印紙税額を記載した一覧表は、国税庁のHPにある下記資料で確認できます。

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/inshi/pdf/zeigaku_ichiran_r0204.pdf

 

印紙はコンビニでも購入できますが、ほとんどのコンビニは200円の収入印紙しか取り扱っていません。そのため、それ以外の額面の印紙が必要な場合は、郵便局や法務局に行って購入することになります。

 

【消費税】

 

不動産業者に支払う仲介手数料、登記の際に司法書士に支払う手数料などに消費税が発生します。こうした消費税は経費(譲渡費用)に含まれます。

 

【登録免許税】

 

売却したいと思った時にローンがまだ残っている場合、すべてのローンを完済しなければ売却することができません。完済したら、売主自ら抵当権を抹消するための手続きをする必要があり、この手続きに対して登録免許税が発生します。登録免許税は土地と建物に対して別々に1,000円ずつ課税されます。



2.取得費用に含まれる減価償却について

 

 

不動産を売却する際の税金について把握できたところで、次は建物の減価償却についても考えていきましょう。

 

”建物の価値”は時が経過するにしたがい失われます。

 

減価償却とは、使用するにつれ失われていく建物の価値分を購入時の費用から差し引き、売却時の建物の価値とみなす会計処理のことです。

 

建物を使用するうえで減っていく価値を算定するために、下記のどちらかの計算方法で減価償却を行います。

 

定額法

取得時の総額を耐用年数ごとに定められた償却率で割る方法

 

減価償却費=取得価額×定額法の償却率

 

定率法

建物の残存価値に一定の償却率をかける方法

 

減価償却費=取得価額(or 未償却残高)×定額法の償却率

 

償却率は、購入した時期、建物の構造や耐用年数によって変動しますので、国税庁のページを参考に売却予定の住まいの償却率を確認してみましょう。

 

建物の構造と耐用年数に応じた償却率

減価償却資産の償却率等表

 

とはいっても、仕事や子育てと忙しい毎日を送りながら売却準備をし、さらに時間がないなか税金に関することまで自分で調べて今後の資金計画を・・・とすべて自分で行うのは大変な作業です。そんな時は、LIMONYのアドバイザーに質問してみてください。LIMONYカウンターにいる不動産のプロが、売却に関するお悩みに真摯にお答えします。

 

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3.物件売却時に活用できる節税対策

 

 

次に、誰もが気になる節税対策の種類についてです。売却時に得た譲渡所得にはいくつかの特例が適用されます。節税は売主にとって最も重要なポイントですよね。中には併用できる特例もありますので、賢く活用して節税しましょう。

 

まず一つ目は「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」です。自宅として活用していた不動産、または以前まで自宅として活用していて住まなくなって3年を経た日を含む年の12月31日までに売却した不動産に適用されます。

 

その期間に売却して得た譲渡所得が3000万円以下であれば、所有期間の長さに関係なく所得税と住民税、約600万円分の税金が免除されますのでぜひ活用したいところです。

 

この特例のおすすめな点は、自分が自宅を引き払ってから三年以内の期間中に、賃貸として貸し出せることです。特例の期間中であれば認められていますので、首尾よく次の物件が決まったら先に引っ越して、期間内の3年間は第三者に貸し出して運用するのも賢い選択だと思います。

 

二つ目は「収用等により土地建物を売ったときの特例」です。道路の拡張など、公共事業のために土地を売却した場合、譲渡所得5000万円が控除される特例です。公共事業施行者からの申し出があってから6カ月以内に譲渡した場合に、5000万円が譲渡所得から差し引かれます。

 

公共事業施工者への土地の譲渡については、この特例以外にも様々な控除や課税繰り延べに関する特例がありますので、詳しくは国税庁HP内の「よくある税の質問」を参照ください。

 

三つ目は「居住用財産の買換えの特例」です。所有期間10年超で自宅を売却し、買い換えた物件が50平米以上・土地500平米以下の住居であるなど一定の要件を満たしていれば、譲渡所得に対する課税額を将来に持ち越すことができます。この特例は税金が控除される訳ではないため最終的には納税する必要がありますが、売却時に出た譲渡利益をそのまま住み替え時の新居購入費用に充てられるというメリットがあります。

 

この特例を適用するには、住居しなくなってから3年以内に売却する必要があります。売却時の課税額を持ち越せる期限は買い換えたマイホームを売却した時までです。また、売却金額が1億円以下であること、他の特例との併用不可などといった条件が設けられています。

 

四つ目は「マイホームを売ったときの軽減税率の特例」です。10年以上不動産を所有していて譲渡所得が6000万円以下の場合は、所得税が10%に軽減されます。

 

自宅を10年以上所有していた場合に適用され、通常20.315%の譲渡所得税を14.21%にまで下げることが可能です。この特例は3000万円の特別控除との併用が可能なので、10年以上所有している人は必ずセットで活用すべきです。



4.まとめ

 

 

不動産の売却は、業者との打ち合わせや住み替えの準備など、やるべきことが膨大で大きな労力を必要とします。そのうえ、税金のことまで細かく把握してベストな資金計画を考えるのは非常に手間がかかるものです。

 

しかし、そこで歩みを止めてしまっては、良い条件での売却のタイミングを逃してしまうことに・・・。

 

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